トロリー線用碍子（耐塩耐塵ダブルスカート型）の開発経緯Insulator for trolley wire (salt and dust resistant double skirt type)
碍子は塩害対策や塵害対策のため、表面にひだを設けて沿面距離を確保します。しかし、重汚損地域では従来構造では性能不足により絶縁不良を起こす場合がありました。
この課題を解決するため、中国電力ネットワーク株式会社が深溝二重構造碍子を開発。当社はこの技術を応用し、電力設備以外の用途向け製品を製造しました。現在、当社の耐塩・耐塵碍子は、トロリー線支持など多様な分野で半世紀以上にわたり安定して使用されています。
製鉄所では鉄粉やガス汚損による重汚損が問題でした。当社はこの環境に対応する製品をつくるべく、耐塩・耐塵ダブルスカート碍子を開発しました。深溝構造により内部まで汚れにくく、長期無点検運用でも絶縁性能を維持できます。この性能は高く評価され、 現在も多くの製鉄所設備で採用されています。
工場内トロリー線支持碍子 敷設の様子
沖縄県で開催された海洋博覧会の輸送交通機関として、国内企業と海外企業の新交通システムがそれぞれ導入され、当社は塩害を想定し、製鉄所で実績のあった耐塩耐塵のダブルスカート支持碍子を新交通システム用として開発し、国内企業の碍子装置に採用されました。
海洋博覧会中、海外企業の新交通システムは塩害によるトラブルで頻繁に支持碍子の清掃が必要となったのに対して、当社の支持碍子を採用した国内企業の新交通システムはトラブルなく、清掃の必要もありませんでした。
これにより、新交通システムにおけるダブルスカート支持碍子の塩害に対する有効性は国内外で認められ、多くの新交通システムで採用されることになりました。
線路内トロリー線を支持する碍子装置
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