
絶縁性と高い気密性が求められる用途に
絶縁パイプ(絶縁チューブ)はセラミックパイプ(セラミックチューブ)の両端に筒状の金属を気密接合しています。耐熱性や耐食性が求められる環境下で使用される絶縁パイプです。セラミックパイプと筒状の金属はメタライズにより接合しています。
接合部にすき間や段差がないフラットな絶縁パイプを開発しました。
すき間や段差がないことで、液体が溜まりにくく、腐食に強い構造になっています。
従来の絶縁パイプではセラミックと金属の熱膨張率の違いから、接合時にセラミックスにクラックが発生するため、空間を設ける必要がありました。
その熱応力を緩和するための対策として、@金具の形状 ・Aろう付手法 ・Bアルミナコンテントを見直し、熱応力を受けにくい構造・接合方法を確立しました。
横向きに取付けて水流が止まってしまうと、 キャップ部に溜まった水が腐食の原因となる可能性があるため、キャップ内部のポケット形状を無くすことで、段差がなく水が溜まらない構造となっています。
※イメージ図のため、実際の構造とは異なります。
カワソーテクセルのメタライズ(融解チタン法)は、純水に対する耐食性に優れており、純水用配管としても使用することができます。
濃度(mg/L) | |||||
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Cu | Ag | Ni | Fe | Ti | |
0.2 | 0.05以下 | 0.05以下 | 0.05以下 | 0.05以下 |
※大阪府立産業技術総合研究所にて
絶縁抵抗(MΩ):1,000以上(atDC500V)、
気密特性:1×10-10Pa・m³/sec
ガスを通す用途として様々な実績があり、標準品としてラインナップがあります。
液体を使用する場合では、より耐食性が高い液体用絶縁パイプを推奨します。
メタライズにより接合した絶縁パイプは、高温や低温の環境下でも高い気密性を保ちます。また耐食性も高く、パイプの中にガスを通す用途にも適しています。
絶縁抵抗(MΩ):1,000以上(atDC500V)、 気密特性:1×10-10Pa・m³/sec
※内部螺旋穴流路の長さ:約190mm
※カスタム仕様につきましては、材質・サイズをお聞かせ下さい。
※パイプ外径のサイズの変換につきましては、
inch・mmへの変換ユニオンを用意しています。
ご使用環境・用途に応じて、金具やセラミックを設計し、お客さまの装置や設備にあった特殊型絶縁パイプを提案します。
標準仕様品からの選択ができない場合は、カスタムオーダーで製作します。
セラミックスも自社で生産しており、数多くのバリエーションを用意していますが、ご希望の形状と寸法に変更する(沿面距離を長くする、放電対策を施す)こともできますので、ご相談ください。
形状・寸法の変更だけでなく、アルミナのコンテントの変更(92%、96%、99%)もお任せください。
金具(キャップ・パイプ)の材質を変更できます。
キャップ | Kovar | 銅 | チタン | ニッケル | アルミ |
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パイプ | 銅 / チタン / SUS | アルミ |
アルミとアルミナの接合
熱膨張係数が4倍違う、金属とセラミックスの接合を可能にしました。
独自に開発したメタライズペーストとアルミろう材の組成を新しく開発し、気密接合を実現。
絶縁パイプの標準仕様品はパイプφ8.0〜φ15.0があります。
パイプ径については、変換ユニオンを使用することで変換できます。
例:絶縁パイプφ12mmを3/8インチへの変換
変換前 パイプ外径 |
変換後 | |
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mm → inch の場合 | mm → mm の場合 | |
φ8 mm | φ1/4, φ3/8 | φ6 |
φ10 mm | φ1/8, φ1/4, φ5/16, φ3/8 | φ6, φ8 |
φ12 mm | φ1/4, φ5/16, φ3/8, φ1/2 | φ6, φ8, φ10 |
φ15 mm | φ1/2 | - |